shigerico blog

北欧を中心に、幸せな生き方と教育の在り方を探求する旅をしていました。現地で見て、聞いて、感じた学びを発信しています。共に学び、応援し合えるごちゃまぜ共創空間をつくりたい!

世界中から子どもたちが集まる学校、バリ島のグリーンスクール

 

 

こんばんは!

お久しぶりです、海の魅力にどハマりしてしまったしげりこです。

 

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砂浜と波の音ってすごく落ち着くんですよね~。

まだ3月ですが、日焼けの皮がぺりぺりと剥がれています。

 

 

さて。

遅くなってしまいましたが、今回は2月25日に訪問したグリーンスクールに関するレポートです!

 

 

前回も少しだけお話ししましたが、もう1度。

グリーンスクールとは、バリ島のシバンカジョ村にあるインターナショナルスクール。3歳~18歳まで、400人ほどの子どもたちが通っています。

 

バリの子どもは20%ほどで、世界中からこの学校に通うために家族で移住してきたり、1人で母国を離れてバリに来ている子が多くいました。

 

 

通常は保護者さんたちが行っている学校案内ツアーに申し込むなどして学校に入るのですが、今回は度重なるご縁があって、この学校に通う女の子に学校を案内していただけることに。

 

 

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日本からバリに1人で移住し、グリーンスクールに通う高校3年生。しいなちゃん。

以前に参加したグリーンキャンプで初めてこの学校を訪問し、「この学校に通いたい!!」と感じたそう。

 

そんなしいなちゃんと、放課後の時間に学校をまわります。

 

 

授業が終わる15時15分に合わせて学校へ!

 

バリの交通手段としてはタクシーかバイクが主流となります。そこで、Uberアプリからバイクを呼んでみたのですが、20分ほど待っても来ず、、、リクエストを別のバイクに変更しても来ず、、、。

 

んーーー、難しい!!!なんで来ないんやぁああ!!!

Uberめっちゃ走っとるのにぃ~~~!!!

 

時間も迫っていたので、タクシーを捕まえようと思ったその時!前日にお店で出会った同い年のバリボーイがバイクで登場。

 

「どこに行きたいんだ?」と尋ねられ、事情を説明。

ここから40分もかかるのに、学校まで連れて行ってくれることに。

バリの人たちのgive精神、本当にすごいんです、、!!感謝( ;  ; )

 

ジャングルのような道になり、学校に近づくにつれ、それらしい雰囲気が出てきます。

 

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現地の人もこの場所には初めてきたよ!と言っていました。

 

 

14時50分頃、無事に学校に到着!

バイクのお兄ちゃん訪問が終わるのを待ってるよ!とまで言ってくれましたが、長くなるのでここでお別れ。本当にありがとう、!!!

 

 

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中から明るい子どもたちの声が聞こえます。

お迎えに来ている親御さんもちらほら。

 

門にはセキュリティの人たちが4~5人いました。ちょっとドキドキ、、、

授業が終わると、しいなちゃんが門まで来てくれました。お互いに挨拶をして、早速中に入ります。

 

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画面上で見ていたのと同じ竹の光景が目の前に広がり、わたしの心は感動の嵐!

 

窓がや照明はなく、自然の光を取り入れた吹き抜けの校舎が次々と現れてきます。竹は成長が早く、環境にも優しいことから学校が作られるときに主な材料として利用されたそう。

 

畑で栽培したものを使ってご飯を作っていたり、

自然エネルギーを100%(太陽光80%、水力20%)利用していたり、

世界一エコな学校と言われていることにも頷けます。

 

マップを見ると、それはもうテーマパークみたいに広い!!

 

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その広さはなんと、東京ドーム約2つ分!!

人数も年々増え、最近も拡張され続けているそう。

わくわくしながら、学校内をまわって行きます。

 

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はじめに見たのはイベントや全校集会で使用するホール

グリーンスクールでは毎週金曜日に全校児童・生徒みんなで集まり、話し合いをしたり、イベントをしたりします。

 

踊ることもよくあるそう。

オランダでもカンボジアでもそうだったけど、先生と生徒がごちゃ混ぜになって踊る時間が印象的だったな~~。みんなすっごく笑顔だった楽しい瞬間を今でも鮮明に覚えています。

 

わたしが訪問した日は、放課後に今度のイベントの出し物である劇の練習をみんなでしていました。

 

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次に紹介してもらったのはトイレ

 

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水を使わないコンポストイレというものがグリーンスクールでは使われています。

このトイレでは、排泄したものをおがくずの微生物によって自然に分解されます。実際に、年間60,000ℓもの水を節約できるそう。

 

嫌なニオイも全くなく、快適に利用することができるエコなトイレです。

子どもたちもこのトイレを利用する意義が分かるように、看板が掲示されていました。

 

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食べたものを排泄し、それが畑の肥料になってまた食べ物ができる、この循環を学校生活の中で学ぶことができるのです。

 

 

次に見たのは、校内にあるオーガニックなレストランとショップ

 

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学校で採れた豊富な野菜が販売されていました。

 

お金は毎回払う必要がありますが、給食を食べることもできます。

食事の際にはお皿の代わりにバナナの葉が使われるそう。大きなものが机に置いてありました。

 

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レストランに行ってもよし、お弁当を持参してもよし、毎日の気分で色んなチョイスができる昼食です。ヴィーガンの子も安心して食べられるメニューもたくさんありました。

 

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しいなちゃんのお弁当箱もなんとバナナの葉っぱ!!

ホチキスの芯も金属ではなく、自然に戻れる木材が使われています。

 

 

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ショップにもエコな製品がたくさんありました。

 

 

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金属や竹でできたストロー、タイヤの皮を再利用したキーホルダーなど。

 

バリのお兄さんから聞いた話ですが、バリ島では2018年12月に、プラスチック袋・ストローなどを廃止する法令が出されたのです!

確かに、この旅で訪れたレストランなどで出されるストローも再利用できるものだったことを思い出します。

 

詳しくはこちらのページで書かれているので、興味ある方は読んでみるといいかもしれません (^^)

 

oji-baliclub.com

 

 

バリ島の海の下には膨大なプラスチックごみが潜んでいるという深刻な記事を以前目にしましたが、この法令のように環境に対する取り組みが広がってきているようです。

 

 

また、グリーンスクールでは、生徒主体でたくさんのプロジェクトが動いています。

このショップでは、プロジェクトで作った製品を販売することも可能だとか。企画から製作、販売まで学校内で行うことができるってすごくいい!!

 

 

プロジェクトの1つとして、今年のバレンタイン(VD)はチョコをあげる日ではなくて、女の人に対する性的暴力を世界からなくす日として学校で取り組んでいたそうです。動画を作成したり、みんなで作った愛を表現する大きなポスターが飾られていました。

 

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しいなちゃんが2年ほど前から取り組んでいるのは、メイクアップのプロジェクト。自分の興味・関心から立ち上げたそう。

すでにしいなちゃんが作成したリップがあり、実際に見せていただきました。

 

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クオリティが半端ない!!

おしゃれすぎでしょ!!?

 

これを高校生が1から全部作ったってびっくりしませんか?

体に優しい素材を使っている上に、なくなったら容器はそのままで中身だけ交換できるもの。何度も使えるように工夫されています。商品化した時にはぜひ買いたいと食い気味に伝えてしまいました(笑)

 

 

グリーンスクールでは授業が単位制となっており、毎学期自分で卒業に必要な単位を考慮しながら選択します。

プロジェクトは内容に近い教科単位がそのままもらえる仕組みとなっています。

しいなちゃんの場合、化粧品を作るのに化学製品を調合したりすることから、理科の単位になったり、販売するためにマーケティングを行うことから、社会の単位になったり、という具合です。

 

 

やりたいことのために勉強できるって、とても本質的!!

いつか必要になるからじゃなくて、今これをするために学ばなくちゃ!って環境なら授業へのモチベーションもかなり変わってきそうです!

 

 

プロジェクトを進めるにあたって、生徒たちはInnovation Habという教室を利用します。このかっこいい名前の教室には、誰でも使える多くの材料があり、作業場として私自身がわくわくしました。

 

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よくのぞくと、分別されたゴミが製作するときに使われており、ここでもリサイクル精神を忘れません。

 

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Innovation Habの2階は、様々な講座(母国が英語でない人向けのレッスンなど)が開かれる学び場になっているのですが、単にお金を払って受講できるのではなく、ペットボトルを○本集めたら、、、など誰でも少し頑張れば講座を受けられる仕組みになっています。なんてきれいな一石二鳥、、、。



また、学校には、今まで学校を設立したり運営するために費用を寄付してくれた会社や個人名が竹に刻まれていました。

たくさんの人たちの力が合わさってこの学校があることを実感することができます。

 

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そんなグリーンスクール、2020年にはニュージーランドに2校目として設立されるそう。また世界から注目が集まりそうです。完成したら、ニュージーランドにもぜひ行ってみたいなぁ~。

 

 

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最後に、しいなちゃんにこの学校の1番の魅力を訪ねてみました。

 

「日本の学校ではムリだとか、難しいと言われてしまうこともここでは誰もバカにしない。むしろみんなが全面的に協力してくれる。」

そんな言葉をくれました。

 

 

先生はもちろん、生徒の親や地域の人も学校に出入りし、生徒たちのプロジェクトを全力で支えてくれるみんなの学校。

 

 

2時間ほど学校をまわり、たくさんの魅力を見て、聴いて、感じることができました。

 

でもそれ以上に、

この学校で学び、成長してきたしいなちゃん自身がグリーンスクールの魅力を体現してくれているように感じます。ハキハキとわたしたちに丁寧に案内してくれたしいなちゃん。日本に帰ってきたら、化粧品のブランドを立ち上げたいという夢の話もしてくれました。

温かく迎えてくれて、学校を案内してくれて、本当にありがとう!!

 

 

そんなしいなちゃんが4月に日本に帰国!!神奈川県で、4月7日にイベントをするそうです♪

しいなちゃん考案のあのリップを一緒に作れるかも!??

詳細は、わたしのFacebookからもシェアしたいと思います(^^)

 

 

今回の学びはとても1記事では書ききれなかったので、次に持ち越し。

次回はグリーンスクールが掲げている目標を中心にお話ししながら、わたしなりの考えも書けたらと思います!

 

ではまた!!

 

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