いざ、沖永良部島へ!島のあたたかな6日間で見つけたこと
こんにちは!しげりこです。
この3日間で、沖永良部→東京→兵庫(篠山)とめまぐるしい移動をしていました。
到着できるのか!?険しすぎた沖永良部までの道のり
前日から関空発で九州に向かう飛行機は次々と取りやめ。
私の沖永良部までのルートは大阪→(飛行機)那覇→(フェリー)沖永良部というルートでした。
そして、出発の朝、フェリー会社さんから突然1本の電話。
「明日の朝発の沖永良部島行きの便ですが、台風の影響で通常の船を運航することができません。」
「全船が、鹿児島で止まっており、沖縄に船がない状態なのです…」
「そこで、条件付きの臨時便を運航することになりました。海の状態を見ながら、止まれそうな島にだけ止まることになります。沖永良部に到着できるかは、当日船長の判断になりますので保証することはできません。」
一瞬判断を迷いましたが、少しでも沖永良部にいける望みがあるのなら!と、次の瞬間にはすぐに臨時便の予約をお願いしました。
そして、あとは空路。。。
本当に大丈夫なのか!?
ヒヤヒヤしながら関空に向かうと、なんとか飛行機は無事に飛びそうとの知らせ。
幼い頃、飛行機が飛ばなくて、家族での沖縄旅行がキャンセルになってしまった苦い思い出があるだけにホッとしました。
ここまで来たら、何がどうなろうと楽しむしかない!!
夕食を美味しくいただき、飛行機に乗り込み、飛び立ちます。
那覇に到着!船の行方は?
那覇に無事到着しました。
少し遅れて23時を過ぎていたので、空港近くのユースホステルに泊まります。受付カウンターのお兄さんが「よく来たね〜」と温かく迎えてくれました。
朝に、港に行って船の状況を確認しなければいけません。
既に深夜12時をまわっています。5時に起きるミッションが待っているので、ここは未来のわたしの決断に委ね、眠りに着きました。
もし船が動けば、、、どこの島に到着するのかをドキドキ楽しみ、
もし動かなければ、、、沖縄の島カフェでバイトとして働いてみたいな〜くらいに考えていました。
どこに到着するにせよ、無人島じゃないのだから!
沖永良部に無事到着できることが1番の望みですが、これまで訪れた島でとても温かくて素敵な出会いがあったので、その土地でまたどんな人に出会えるのか、これまた楽しみな自分がいます。
当日朝、船は条件付きで予定通り出航しました!
はじめは外に出て、南の風・においを感じて、楽しかったのですが、徐々に揺れが激しくなります。酔うタイプのジェットコースターに乗っている気分でした。
「止まれ〜治まれ〜よ〜〜〜おお〜〜〜」と願っても、揺れは激しく、体が重くなったり、ふわっと浮くように軽くなったりの繰り返し。
先行きがかなり不安でしたが、7時間の船旅を終えて、アナウンスが!!
「まもなく、沖永良部島に到着します。お降りの方は、お忘れ物のないようご準備ください。」
おおおおおおお!!!!!!
船を降りようとすると、こんなにも沖永良部に帰る人がいたのかと驚くほどたくさんの人が船に乗っていたようです。
みなさん、かなりリスキー…
島の人からすると、どこに着くか分からない臨時便に乗ることはこの時期よくあることなのかもしれません、、、笑
船が止まる可能性はほぼゼロと書かれた新聞を見たという今回の訪問のきっかけとなった友人は、
「えええ!本当に到着したの!?!??」と、びっくりしながら急遽港まで迎えに来てくれました!
少しの遅れはあったものの、何もなかったかのような予定通りで島に到着。
沖永良部での6日間が始まります。
キャンプはどうなる!?食糧難を乗り越える日々
予定通りに到着したものの、以前からミーティングを重ねて予定していたキャンプは、なんと、、中止。。。
台風が去り、キャンプが開催される土日の天気も問題なし。一体なぜ!?
問題は、食料でした。
問題は、食料でした。
この臨時便を最後に島に乗り入れる船が完全に止まっており、食材供給もストップしているのです。スーパーの棚はこれまで見たこともないほどにガランとしていました。台風シーズンになると、こうなるのは決して珍しいことではなく、食料を台風がくる事前にみんな買いだめしておくと言います。
そんなことも知らずに、食糧難に陥ってしまったわたしたち。
島のご飯屋さんも、お休みのようです。船が次に動き出すのは3日後だそうで、到着早々なかなかの試練。
1日目は、スーパーにわずか残っていたオクラとパプリカと砂ズリで、炒め物とフライをしました。(きっと明日には全てなくなる、、)
無事に到着できた安堵感と共に、美味しい初日の味だったことを覚えています。
次の日は、子どもたちと出会いました。
自由に、天真爛漫に、島でのびのびと育った子どもたち。
朝は学習をして、昼からは子どもたちの希望を聞きながら体験学習の時間になります。
この日は、釣り名人の子どもを筆頭に、みんなで釣りに行くことになりました。
食糧難の私たちにとって、釣りは本日の夕食の望みでした。
海について10分もたたないうちに、次々とイカを釣り上げる釣り名人。
見ていたみんなから歓声が上がります。
3時間で他の魚も含めて15匹ほど!!
子どもから釣りのやり方を教えていただきながら、大学生・大人チームも頑張りました。
さあ、帰ろう!というときに、先生がバケツの水を海に捨てたときに、中に入っていたイカを放流してしまったのがこの日の最大級ハイライト!
「せっかくいっぱい取ったのにーーーー!!!!」
と叫びながら、イカを必死に救出し、笑い合いました。結果的に収穫の半分くらいになってしまいましたが、楽しい時間といただける命に感謝です。
キャンプ代わりの特別企画に挑戦!
今回のキャンプではPA(プロジェクトアドベンチャー)を通した体験学習のファシリテーターとして島に行く予定でした。子どもたちが安心・安全に過ごせるように、お互いの持つ力を認め合い、信じあい、ちょっとでも毎日が楽しくなるように。そんなことを考えながら、キャンプ企画をしていました。
当初予定していた土日で泊まりがけのキャンプ企画はなくなってしまったものの、月曜日に子どもたちが来てくれる時間を使って、体験学習をすることに!!
じゃんけんアクティビティをしてみたり、ペンを落とさないようにチームで協力して立ってみたり。
自然と声や歓声も上がります。
普段は4月や5月にこういった時間をクラス単位で行う学校が多いので、小学1年生〜中学3年生までが一緒に体験学習をするということは、わたしにとっても初めての試みでした。異なる年齢同士の中で、子どもたちはどう関わりあうのか?
島の子どもたちと関わる中で、素敵だなぁ〜と思った文化は、兄弟じゃないけど年上の子を〇〇にいちゃん、〇〇ねえちゃんと呼ぶこと。
このサランセンターという居場所の中で、みんなが 1つの大家族 のようです。
オランダでイエナプランの学校を見学させていただいた時に、異年齢学級の意義を強く感じましたが、島の文化として自然と子どもたちの中で形づくられているなぁ〜と感じました。
活動中も年齢を超えて、声を掛け合いながら楽しむ姿が見られました。
後半の時間にはネイチャービンゴを!
そう、自然の中で行うビンゴ大会です。
ふわふわしているもの、とがったもの、ツルツルしているものなど、お題が書かれたビンゴ用紙を子どもたちに配布します。ゲームの趣旨を理解した子どもたちは教室から勢いよく飛び出しました。
中にはチームミッションも!!チームで協力しないと達成できないようなお題も隠されています。
事前にミッションを自然の中に隠しながら、これを本当に見つけられるかな〜?見つけた子どもたちはどんな反応をするかな〜?
わたしが1番このゲームを楽しませていただいてたかもしれません。
わたしが1番このゲームを楽しませていただいてたかもしれません。
走りながら見つけだす子どもたちもいれば、慎重に歩いている道の端を見ながらビンゴになりそうなものはないか探す子どもも。
見守りながら、ビンゴカードにチェックを入れていくという役割の子どももいます。
色々な役割の人がいていい。
このアクティビティ活動を通して、すごく実感させられたことでした。参加のチョイスも子ども自身で決めてよくて、関わり方も、チーム内での自身の役割も自ら選択していく。大事なのは、それをチョイスできる余白と、いろんな在り方・関わり方を認められる環境だなぁ〜と。
「全員に積極的に参加してほしい」
その願いを強く持ってしまうと、もうそれは子どもたちの時間ではないような気がしていて。
その願いを強く持ってしまうと、もうそれは子どもたちの時間ではないような気がしていて。
みんなのありのままが「花マル」で、自分なりの心地いい関わり方、そして時には挑戦した関わり方を少しずつ見つけていければいいのかなと思います。
普段なかなか学校に行けない子や学級で自分を発揮しにくい子どもが、見せてくれた特別な表情や、キラッと光る素敵ポイントがたくさんありました。みんな自分だけの特別なものをしっかり持っています。
振り返り・シェアタイムでは、子どもたちから楽しかったという感想と一緒に、チーム・メンバーのよかったところもいくつか出てきました。
「いいところを見つける天才になってね!」
企画した体験学習の最後に、わたしが子どもたちに伝えた言葉です。でも実は、自分に向けて言っていたのかもしれません。
子どもをはじめ、周りにいる人の光る素敵ポイントを見つける天才でありたいなと改めて思います。そんな素敵ポイントが混ざり合って、活かし合えるようになれば、きっと、もっと、世界は楽しくなるだろうな〜。
そんなことをこの島で感じ、ゆっくりと今の自分を見つめる時間になったような気がします。
島と子どもたちとの別れ
とうとう帰る日になってしまいました。
到着できるかヒヤヒヤした木曜日、
釣りの楽しさと命のありがたさを感じた金曜日、
子どもの変化と心の開きに心が温かくなった土曜日、
鍾乳洞や海、岬を訪れて島を全身で感じた日曜日、
そして、子どもたちとアクティビティを通して様々な学びを得た月曜日。
毎晩、美味しいご飯を囲んで仲間と夜遅くまで教育について語り合ったことも良き思い出です。
この島へ繋がったご縁に感謝して、ここで生まれた新たな繋がりを大切に。
またわたしの場所で、ゆっくり歩いて行きたいと思います。
最高に美しくて、いい島だった、沖永良部。
子どもたちとは、最後にじゃんけんで、明るくお別れ。
また必ず、帰ってきます〜〜〜!!!!!!