shigerico blog

北欧を中心に、幸せな生き方と教育の在り方を探求する旅をしていました。現地で見て、聞いて、感じた学びを発信しています。共に学び、応援し合えるごちゃまぜ共創空間をつくりたい!

デンマーク、森のようちえんを訪問!

 

フィンランドで元気にやってます。しげりこです!
 

デンマークでの学びを少しずつシェアしていきたいと思います。
 
ツアーで1日目に訪れたのは「森のようちえん」
物語にもでてきそうなメルヘンな名前です。どんな幼稚園か、想像つきますか?
 
 

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そこには園舎がなく、建物は簡単な小屋のみで子どもたちは森の中に登園します。
私が訪れたのはロラン島にある私立の幼稚園でした。
 
 
小屋は園内にいくつかあり、
 

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朝に集まり、ご飯を食べたりアクティビティをしたりする場



 
 

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お昼寝をする場



 
 

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事務室・調理室(これは先生が使う場所のようでした)


 

 
森のようちえんの子どもたちは、雨の日も雪の日も外で遊びます。まさに雨ニモマケズ
この地域は雨が比較的少ないのですが、雨が降った際は「外で遊べなくて残念だね」ではなく、子どもは喜んで外へ飛び出します。泥んこになるのは子どもにとって最高に楽しいのです。
 
 
大雨でどうしても外に出られない際は、「ティティ」というテントの中に入ります。
 

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この時はみんなで火を囲み、話したり、天井から入り込む雨を眺めたり。あくまで遊び方は子どもたちのテンポに任せていて、いつでも自由です。
 
 
この時に見る雨の子どもからの感想は「きれい!」
自然の本来の美しさを普段の生活の中で忘れてしまっていたような気がします。
 
 
また、森のようちえんでは当たり前のように火を使います。
 

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日本だと危ないというイメージが先行してしまいがちですが、デンマークでは火と関わりながら知恵として覚えていきます。どうやって使うものなのか、どうしたら温かく過ごせるのかを幼稚園の時から学んでいくのです。
 
 
 
森のようちえんには決められたルールが3つ。
 
①人の話を最後まで聞く
森のようちえんでも対話を大切にしています。友達同士が遊び方を考えて教えあったり、道具の使い方を教えあったり。お互いが認め合える環境づくりをこのルールによって行なっています。叱ることもなく、喧嘩をしてしまった時も対話をして分かってもらうことを大切にしているそうです。
 
②園の線から出ない
森のようちえんはすごく広いです。道路との境界のところにだけ棒を使って線が引いてあります。
バスがついて降りると、線ぎりぎりでないところで子どもたちが出迎えてくれました。
このルールは子どもたちを制限するためでなく、安全を守るためにあるのです。
 
③先生の合図で集まる
先生は基本的に指示をしたりはしないのですが、ご飯を食べたりみんなでアクティビティをする際に子どもを集めます。この合図がまた面白い。笛などで呼びつけるのではなく、手を口に当てて「トゥルルるる」というように音を出します。ブログで伝えるのがこればかりは難しいですが、(笑)
遊んでいた子どもたちがすぐに先生の元に集まって来ていたのが印象的です。
 
 

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園内を見ていると、ある木には名前のようなものが。尋ねてみると、卒業生は紙に絵を書くのではなく、木に残すそうです。これもこの幼稚園ならではで、とても素敵でした。
 
 
学校教育ではどうしても部屋の中にいることが多くなってしまいがちですが、ここでは、「自然があって、その中に自分がいる」ということを潜在的に学べるのです。自分で体温調節をしたり、自然に適応しながら生きることが自立の第一歩に繋がるのだと学びました。
 
今回は森のようちえんでしたが、海辺には「海のようちえん」もあるそうで、想像するだけでもワクワクしてきます。
帰国したら、ぜひ日本にもある森のようちえんにも訪問したいと思いました。
 
 
では、今日はこの辺で!